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Posted by naturum at

2009年02月28日

絶対に見てはいけない…

…ものを目撃してしまった鳥ですこんにちは。

この瞬間を目の当たりにしてしまうなんて。
みなさんだけに禁断の裏側を公開します。



左・撮影するひらどんさん。
右・山頂で口をあんぐり開けて待ついのうえさん。  
Posted by tori-bird at 17:50Comments(12)

2009年02月27日

揺らぐソフトシェル戦略。

こんにちは。鳥です。

先日、こんな記事を書いたばっかりなんですが、まだほとぼりもさめない内に、早くも軌道修正の危機が迫っています。中でも特にこの部分、

>どうやらカッパと行動着のアウターは、分けて考えたほうが良さそう。

という戦略が、ぐらぐら揺れてしまっています。きっかけは、やな先輩のこちらの記事。まぁ私が言うのもなんですが、ミーハーなウェア好きの言うことですから、話し半分に受け取るとしても、これはなかなか透湿性も優秀そうじゃありませんか。正直、私はeventを見くびっていたのではないかと、考えを改めるべきかなと思った次第なのです。

でも、さすがにmonturaには手が出ません。マクロ経済学の観点から論じるまでもなく、この不景気に財布の紐はにわかにきつくなってきました。そんな私に、ここのところずっと熱視線を注ぐおじさんがいます。



【Integral Designs eVENT Thru Hiker Jacket】
Weight: 11.25 oz / 319 g (size Large)


スーパーのチラシみたいにとまでは言いませんから、少しは笑いましょうよ。まぁお値段もそこそこお手頃だし、どうせハードシェルは買わなきゃいけないんだし、これでソフトシェルの用途も兼用できれば一石二鳥ってもんだし。よーし、ポチっちゃうぞーげへへへへえdじゃいおdjkrひえを

と思っていたら、こんな新商品が出ちゃうんだって。私の求めるソフトシェルの条件に全て合致しそうな勢いじゃないですか。しいて言えば、カラーバリエーションはないの?ってぐらい。よーし、これも逝ってしまえこのやろうげへへへへあkljどいてdかkdjlkじゃうぇ09@  

Posted by tori-bird at 15:31Comments(20)ウェア

2009年02月26日

雲取山登頂記。

こんにちは。鳥です。

あれは道行く人がコートを羽織っていた3月末、私の身分はまだ学生で、名古屋にいた。正しくは通過していたと言うべきか、当時乗っていたフォーサイトというホンダのビッグスクーターにまたがり、アクセルをひねりながら頭もひねっていた。財布の中は空っぽだったが、頭の中も空っぽだった。翌々日から新入社員としての日々が始まるというのに、ネクタイの結び方もろくに覚えないまま旅に出ていたのだ。

話しが前後してすまないが、これからますます込み入ってくるので覚悟してほしい。ややこしいレトリックに付き合わされるのが我慢ならないなら、おとなしくroadmanの遊具大全にでも遷移することをおすすめしておこう。もっともあちらでは時に難解な論理力を要求されることもあるだろうが。

当時付き合っていた女性をリアシートに乗せて、東京を発ち久里浜から宮崎行きのフェリーに揺られ(すでに廃線となったが)、九州を南下して屋久島へと向かったのだ。現地で1週間ほどを過ごした後に再び九州を北上し、四国、大阪へと渡り、新幹線で帰る彼女を下ろして名古屋に着いたのは旅を始めてから2週間が経過した昼すぎのこと。

「このまま帰るのはつまらない」

鈴鹿山脈を越えたあたりからそう思っていた。しかしながら、猶予はもはや今日と明日しかない。せっせとコロニーの修復に励む働き蜂のように、社会に隷属する日々が始まるのだ。短編映画のエンドロールさながら、私には学生生活の余韻を楽しむ時間は残されていなかったのである。

東海道を行けば10時間後には自宅であたたかい風呂に入れるだろう。そして翌日から始まる新たな日々に思いをめぐらせながら、落ち着かない一日を過ごすわけだ。3度の食事を取り、20本のタバコを吸い、100回の寝返りを打てば、私の身分は「社会人」に変わっている。つまりはそんな不安と焦りに追い詰められた一日を過ごすのは、まっぴらごめんだと思ったのだ。

カントやゲーテについて論じるまでもなく、ましてやわざわざフロイトを持ち出すまでもなく、私は人の動機のメカニズムを理解している。何のことはない、人は「なんとなく」「そうしよう」と「思う」だけだ。その必然性に、私は従うことにした。そう、「日本海に昇る朝日が見たいな」と。

進路を中山道に変え、まだ雪の残る長野を縦断し、新潟に着いた頃にはすでに深夜。日の出を見るのに都合のいいスポットを探す。地名はもう覚えていないが、だだっ広い浜辺に出た私は、夜が明けるまでそこに座っていようと覚悟を決めた。革ジャンの下にはニットを二枚重ね、ジーンズの下にはタイツ、足元はブーツで固められていたが、それでも日本海の厳しい底冷えには抗しがたい。ようやくあたりが白んでくるころには、奥歯をカタカタ鳴らす少々スタッカートの掛かったリズムをすっかりマスターしていた。

いよいよくる。朝日がくる。私はただただその一瞬を待った。それを拝むことさえできれば、その後の成功が約束されるとでもいうように。平凡なサラリーマンになんか、なってやるもんか!と心の中で叫びながら。

そして今、私はしがないサラリーマンとして――まぁネクタイの結び方で悩む羽目にはならなかったが――退屈な会社通いを続けている。なぜかって?勘のいいあなたならもう気付いているに違いない。

朝日は東から昇るのだ。

◆雲取山登頂記。


 朝日はどこから出ている?

9時、私は再び東日原のバス停にいた。気温は8℃か9℃。いつものファイントラック・スキンメッシュにpatagonia キャプ3、ホグロフス バリヤーベストにOR ミスリルストームシェルでは暑いぐらいだ。

じつはここに到着するまで今日のルートを決めかねていた。大ダワを回り雲取へ至るか、鷹ノ巣山を経て石尾根を歩くか。前者は林道を2時間以上歩かされ、後者は地図に「急登」とある。まぁ、せっかく山登りに来たのだ。わざわざ好んでアスファルトを歩きたくない。中日原から稲村岩尾根を経て、鷹ノ巣、石尾根、雲取というコースに決定する。16時には小屋に着いておきたい。


看板の横に見えるのが稲村岩。

そもそもどうして前回登ったばかりなのに、また雲取へ向かうのか。結果的には私にも説明しようがなくなってしまったが、まぁきっかけはkimatsuさんに誘われたからだ。茶柱さんいのうえさんもいらっしゃるという。「小屋でヤキヤキしませんか」とかなんとか言われたような気がする。「御鶏様が食えますよぐふふぐふふふふふ」みたいな甘い言葉をささやかれた気がしないでもない。

にも関わらず、おどろくなかれ、茶柱さんしか来なかったのである。いや、二人の名誉のために補足しておくなら、「来なかった」ではなく「来れなかった」と言うべきだろうか。しかし、そこに至るアプローチはそれぞれ大きく異なる。kimatsuさんはおそらく家庭の事情で、前日に行けなくなったと連絡があった。「ふだん遊びほうけている罰が当たったのだ」と嘲笑うのは、実態がどうであれ、さすがに酷というものだろう。

「寝坊しちゃいました」

といのうえさんからメールが届いたのは、登山道に入り日原川を越えたあたりのこと。愕然とした。唖然としながら歩いていると、ルートをいきなり間違えてしまう。分かれ道で、本来まっすぐ進むべきところを、右の急斜面に取り付いてしまった。ガラガラ崩れる岩と格闘し、掴んだ木の根は切れ端で、背後に転倒しかけて何mか滑り落ちる。しかし、ルートを示すオレンジ色のテープはしっかり木に巻いてあったのだ。途中までは。

たしかに地図には「急登」とあったが、これはさすがに尋常じゃない。テープもなくなり何かが違うとようやく気付き、コンパスを見ると正面は「北やや西寄り」を指していた。どうやら、八丁山に登ろうとしているようだ。もちろんそこを目指しているわけではない。斜面を見下ろし、「またすっ転ぶのか」とため息をついたが、楽々にとはいかないまでも、すんなり下りることができた。岩が多かったこと、そして私の履いてるバスク ベクターミッドのステルスソールとの相性が抜群だったと言う他ない。

遅れを取り戻すため、ノンストップで登る。稲村岩にも立ち寄らず。長沢背稜を背に、ぐんぐん高度を上げていく。ただ、鷹ノ巣の手前の「ヒルメシクイノタワ」というポイントでは、そのネーミングに素直に負けを認め、昼食を取る。すでに13時を回っていた。


鉄火巻。山で海の幸がナウいトレンドだ。

13時45分、「キャーすごーい」という声が聞こえ、斜面を登りきると鷹ノ巣山に出た。女性が二人、男性一人のグループがいる。学生だろうか。こんなとき30歳の独身男性は、自らの意思で自らを隅っこへと追いやるのだ。ただし、「写真を撮ってください」と言うので撮ってあげた。右の子がどうしても目をつぶるので、二度撮り直しだ。


女の子がつくっていた雪だるま。立ち去るのを待って撮影。


富士山が見えた。

14時。石尾根を歩く。途中、全ての山頂を巻いていく。道はぬかるみ、靴は泥だらけ。天気だけはいつものように最高だ。15時50分、七ツ石山に到着。ここでauの電波が奇跡的に入り、ブログにコメント。

奥多摩小屋に着いたのは17時。ぼちぼち日が暮れようとしている。沈んでいく夕陽を撮影していたら、当然ながら、日が暮れてしまった。


小雲取手前。夕陽に染まる斜面。

18時、雲取避難小屋に到着。扉を開けると、目の前で宴会が行われている。これじゃ、入りようがない。30歳独身男性は自動的に小屋の裏手へ回り、ビヴィでひとり眠るのだ。茶柱さんを見つけることもできずじまい。



5時半に起きた。小屋前のツェルトの方に聞くと、昨晩は-9℃くらいまで達したという。シュラフの中はホカホカだったが、外に出れば厳しい寒さである。待つ。じっとして待つ。6時21分、日が顔を出す。


閃光はまたたく間に広がり、頭上の空間の暗い領域を駆逐して、世界は再び明るさを取り戻すのだ。

二度、拍手を打ち、いまるぷさんの快復を祈願。頼まれたわけでもないのに、役目を全うした気分でほっとする。

さぁ、あとは下山するだけだ。のんびり朝食を支度して、チャイラテを飲みながらルートを選ぶ。三條を回るか、野陣尾根を伝って、あるいは大ダワから日原へ抜けるか。基本的に、ピストンは選択肢にない。

「三條は林道に出てからが長くて地獄ですよ。野陣尾根はマイナーだからトレースがあるかなぁ」

ツェルトの男性の答えだ。大ダワから日原へ抜けることにする。

雲取山頂から山荘までの下りは、ところどころ、氷職人も妬むほどのつるつるのアイスバーンだ。前回きたときもそうだった。しかし、今回もアイゼンを使わなかった。結局、二日間通して一度も装着することはなかった。結局、この冬を通して一度も装着することはなかった、と振り返ることになるかもしれない。

8時30分、大ダワ林道に入る。トレースは一つ。新雪にしっかり踏みつけてあり、明瞭。20分ほど歩くと水場があった。「ぴゃー」と鹿が鳴く声が聞こえる。こちらも口笛で応えると、「ぴゃー」と返事が戻る。

大ダワ林道は崩落箇所が20以上あったろうか。ガラガラと石の転がる音が頻繁に聞こえる。岩陰に隠れて難を逃れたが、拳大の石が頭上を襲うこともあった。トレイルの傾斜はゆるく谷間の接続点と崩落箇所を除けば歩きやすいが、あまり好んで選ぶべきルートとは思わなかった。特に渡渉ポイントもあるので、雨の翌日はよほどのことがなければ歩きたくない。

携帯電話の充電が切れたので、正確な時刻は定かでないが、12時頃に長沢谷降下点に到着。下山するだけだからといっても、いくらなんでものんびり歩きすぎた。ちょっと急ごうかと思ってストックに力を込めた矢先、ルートを見失う。長沢谷降下点がわからないのだ。

斜面を横切る形で踏み跡はある。が、テープも標識もない。対岸に林道は見えるものの、どこから川に降下したらいいのか選びきれない。もう少し先へ行くべきか。傾斜がきつく、土壌もゆるく、岩はガラガラ崩落する。気付けば上下左右、全方面を包囲されていた。ここで捻挫でもしたら、「身動きが取れなくなった」と救援されるパターンである。昨日といい今日といい、いつもの通り、迷ってばかりだ。

「急がば回れ」とはよく言ったもので、自らの踏み跡をたどると降下点のトレースがうっすら見えてきた。すぐに九十九折れの登山道が明瞭になり、川に下りることができた。靴がひどい有様に成り果てていたので、川の水でじゃぶじゃぶ洗う。

あとはひたすら延々アスファルトの上を歩くのみ。途中、天祖山の登山ルートがあったが、かなりきつそうな取り付きに見えた。そして採石場の崖には見たこともない巨大なスズメバチの巣が二つもぶら下がっていた。

東日原のバス停に到着。郵便局の時計で確認すると、14時55分。バスの出発時刻は14時50分。次は16時17分だ。ふぁっくふぁっく。



もえぎの湯に立ち寄り、垢の浮いた湯船で疲れを取り、18時すぎの電車に乗って帰った。

そしてまだ、今これを書いている最中でも、体のふしぶしの痛みが取れていない。前回、前々回ともっと距離を歩いたが、これほどまでではなかった。おそらく1日目、2日目と2度のルートロストが原因だろう。正味2時間ほどの格闘に過ぎないが、全身を使っての急傾斜の登攀や、滑落を耐える姿勢、崩落しそうな箇所を飛び越えるなどの動きは、短時間であれ体に大きな負担を強いるようだ。

道を外れると、痛い目に遭う。

自ら道を切り開くタフな精神と体力を養わなかった者に対する罰であろう。私は未だにサラリーマンを続けているのである。  

Posted by tori-bird at 01:28Comments(30)ハイク

2009年02月23日

MSR e-bivy【使用レポ】

こんにちは。鳥です。

これの続報。というか使用レポです。「ん?シュラフカバーのほうがいんじゃね?」という突っ込みはご勘弁いただくよう、あらかじめお願い申し上げます。

・気温:-7℃(夜間は-9℃ぐらい?)
・湿度:不明(起きたらノドがカラカラだったので乾燥してた模様)
・シュラフ:Golite adrenaline 0(シェル:pertex)
・マット:サーマレスト z-lite
・グランドシート:オールウェザーブランケット

▼まぁ論より証拠ということで、夜間に目覚めたときの画像。


使用3時間だか4時間だかの状況。寝ぼけて記憶があやふやです。

呼気がシュラフとビヴィの間で凍結。といってもパウダー状で、動くと顔にパサっと降ってきます。いずれにしろ閉じきった状態だと息苦しいので、途中からビヴィの首より上は開けっ放しで寝ることに。

幸い、adrenalineの撥水性能が良好なので、今回の一泊に限ればダウンの中まで濡れて寒くなることはなかったです。ただ、だったらビヴィなしでも良かったんじゃねえかって話しになりますが、それに対する反論の余地は多くありません。使用するメリットを素人の私がない知恵を絞って挙げるとすれば、

1)耐風/耐水シェルとして
2)保温/断熱層として
3)収納スペースとして

といったところでしょうか。1)に関してはわずかな隙間風が吹き込んでくる程度でしたが、風の冷たさを感じることはなかったです。今回は雪・雨ともに未検証ですが(できれば検証したくないですが)、「ないよりまし」なのは自明の理。雪・雨で濡れるなら、結露は我慢するしかない、あるいはどこかから細引きで吊って、雪・雨が吹き込まないような角度・間隔で口元だけを開放するなどの工夫が必要と思います。本体のヘッドクリアランスは両手を縦に伸ばせるぐらい確保されていますが、それでも何の工夫もなしには呼気による結露の脅威に抵抗できませんでした。

2)はシュラフや服に依存する部分が多くてなんとも言えないですが、シュラフの外側に一層確保されることで、程度の差こそあれ保温上のメリットはないはずないかと思います。3)は、プラティパスの水が朝まで凍らず無事でした。シュラフ内で肌に触れて冷たい思いをしなくていいのはありがたいです。

結露問題に目を奪われがちですが、こうして考えてみると相殺してややお釣りがくるぐらいの効果はありそうです。また、シュラフをアップグレードすればケアできる部分も多いように思えますが、費用対効果という面から見ても、やはりこの価格には魅力があるかなと感じます。

が、では次も同じ条件で使用するか?と聞かれれば、即答できるほどの決め手があるわけではありません。テントもタープも携行しないなら、エマージェンシー用としてザックに入れておくのでしょうが、なまじシュラフがオーバースペック気味なので、天候不良でない限り使わないという選択肢もあるのは事実です。逆に考え方を変えて、多少の保温性能があると見込んでシュラフをダウングレードするなど、装備重量を適正化するバッファと考えるのが、今の私には見合った位置付けなのかなと思ったりしています。

というわけで、MSR e-bivyの検証でした。

三鷹でe-bivyの扱い開始するそうです。  

Posted by tori-bird at 22:44Comments(6)ギア

2009年02月22日

茶柱さんへ。

こんにちは。鳥です。

茶柱さんへ。私はここにいました。


左のコンクリが雲取避難小屋の壁。19時で-7℃。でも大丈夫でした。

念のため、扉前のツェルトは私ではありません。
お会いできず、残念です。というか、お会いしていたかもしれませんが。
ところで、いのうえさんとkimatsuさんは何処にいたんですか。
どこで油を売っていたんでしょうね。


2/22 6時21分。雲取避難小屋前から。

来れなかった方の分まで、いまるぷさんのご無事を祈っておきました。

そして私も先ほど無事に、帰ってきました。  
Posted by tori-bird at 21:51Comments(18)ハイク

2009年02月21日

東日原バス停にて。


上のほうは白いです。そして下のほうは白くないです。







七ツ石から雲取方面。  
Posted by tori-bird at 09:16Comments(14)

2009年02月19日

六郷土手と、ノルウェイと。

こんにちは。鳥です。

冒頭から全く関係のない話なのですが、私が先日、国道1号線沿いを自転車で走っていたときのこと。コンビニが見えたので一休みしようとグローブを脱いでいたら、「エクスキューズミー」と話し掛ける声を背後に感じた。何事かと振り返るとそこにいたのは白人の中年で、手に持った携帯電話を指差しながら私に向かって何かを説明している様子。もちろん英語だ。

私は決して人当たりが良いほうではないが、だからといって人から助けを求められるのは嫌いではない。ただその機会にめぐり合えないだけで、重たい荷物を抱えた老人が横断歩道で立ち往生していたなら「持ちましょうか?」と声をかけたいと思うし、「息子が!息子が!」と業火に包まれた家屋を指差し懇願している母親を見たなら、すぐさまバケツの水をかぶって飛び込むだろう。そして救い出した子どもを母親に差し出し、「かあちゃんを大事にしろよ」と告げて死ぬのだ。

しかしその中年の白人が不幸だったのは、このブログタイトルを知るみなさまならば今さら説明もいらないだろうが、私は英語ができないのである。彼が何を言わんとしているのかわからないし、何がわからないのか説明する術も私は持たない。仕方なく無情に「アイムソーリー」と言って立ち去りかけたそのとき、彼の英語の中にはっきりと聞き取れる単語が耳に飛び込んできた。

「六郷ゴルフクラブ」

がそれである。要するに彼は「六郷ゴルフクラブ」に向かおうとして道に迷ってしまったところだったようで、見れば携帯電話のモニターにも英語の住所が表示されていた。そこならわかる。しばらく前に通過した多摩川沿いにゴルフ場の施設があったような記憶も残っていた。

ただ、「しばらく前に」なのである。自転車の巡航速度が30kmほどだから歩いていくにはいささか遠すぎる。というより、どこをどう迷えばこんな場所にたどり着けるというのか。駅も近くはないし、車に乗ってきた様子でもない。手ぶらで、携帯電話を持ち、見当違いな場所で、途方に暮れながら、ゴルフ場を探して歩いているのだ。

「ファー!ファー!!」

と彼に言ってみた。が、伝わらなかった。「ゴルフ場に着く前から派手にOBぶっ放してくれたな」というその意味が。まぁ冴えないジョークで気まずい表情をされるよりはマシだろうか、コンビニの地図を広げて「六郷ゴルフクラブ」への道順を示し、彼と別れた。



そんなまともに英語ができない私が、今や人に海外通販の指南をして得意な顔をしているのだからおかしなものだ。USPSとの違いもろくにわかっていなかったのに、「UPSは高いねー」なんて減らず口を叩いたりしている。いい気なものだと苦い顔をされる人もいるだろう。「痛い目に遭ってしまえ」と藁人形にされる日もきっと近いはずだ。

そしてその日はひょっとしたら、あながち早くやってきてしまうのかもしれない。ガブリエルとの闘いの傷がまだ癒えないというのに、あの抗争の発端をつくった「アーク厨」の同僚が、こんなメールを寄越してきたのだ。本人の承諾も得ず、ここに全文を転載する。

--
これいけますかね?

http://www.sportsnett.no/products.shtml?ARC70
--

以上だ。

遠慮も気遣いもなく、いきなり「いけるか?」である。つまり、「代わりに注文お願いね」という意味だろう。ガブリエル越えからえらくハードルを上げてきたものだ。ただでさえステレオタイプな私は、この全く縁のないノルウェイという国に対して、「バイキング」あるいは「サーモン」というイメージしか持たない。かの小説だって、本題はノルウェイと何ら関係ないのだ。

彼にとっての六郷土手と、私にとってのノルウェイと。未知の領域という線で結ばれるなら、彼が無事に「六郷ゴルフクラブ」へたどり着けたことを、私は願うばかりなのである。

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ファー!ファー!!ノルウェイ語わかる人いたら教えてください。  

Posted by tori-bird at 22:26Comments(6)【新規開拓】

2009年02月18日

週末の予定とか。

こんにちは。鳥です。



雨が回避できるのか微妙な天候。まぁヘタレな私に雨天決行なんて選択肢は毛頭ありませんが、ひとまず仮の予定でも立てておきますか。

1.石尾根縦走コース

石尾根~奥多摩小屋~雲取~大ダワ~東日原

2.湯けむり温泉コース

鴨沢~雲取~三條の湯~サオラ峠~丹波天平~親川

3.長沢背稜貫通コース

七跳尾根~酉谷山~熊倉山~白久

どれにするにしろスタート地点は奥多摩駅。

前日の雨が雪になってくれたらうれしいんだけど。それがみんなの願いです。天気さんはくれぐれも空気を読み間違えないよう、よろしくお願いしますよ。

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その前に仕事山を越えなければ。  

Posted by tori-bird at 22:58Comments(14)ハイク

2009年02月17日

海外サイト新規開拓。【barrabes.com】

こんにちは。鳥です。

そんな下品なブログ名を掲げてるくせに最近ぜんぜん通販サイトの記事がねーじゃんゲラゲラ、と友人たちから後ろ指をさされ、人気のない山に登っては肩身の狭い思いを紛らわせてきた私ですが、いつまでも山行記やB級グルメの飽食記だけじゃ、せっかくここまでお越しくださったみなさまに申し訳が立ちません。一部では「海外通販できないのに、アウトドアグッズ海外通販。」に改名してはどうかと、ささやく声まで聞かれ始めました。

これはいかん。そろそろ何か有用な情報をお届けしなくては!と、血眼になって探してたんですが、NZはこちらですでに紹介済みだし、UKもこちらとかこちらに至ってはすでガブリエルを脅かすキャラまで登場してるし。もはや八方塞となった私に残された選択肢はないのか・・・

・・・と頭を抱えていたら、みっけちゃいました。情熱の国、スペインで!


あれ、ちょっとイメージ違う?まぁいいか。

メェーメェーうるせえNZ野郎なんか闘牛の角で一突きですよ。
UK野郎はまずいフィッシュ&チップスでもかじってやがれ!

と、つい興奮してサイトをご紹介するのが遅れてしまいました。こちらです。

http://www.barrabes.com/

EUなので金額は全てユーロ表記。日本への輸入が可能かどうかは今のところ未確定ですが、配送先国のプルダウンに「japan」があったので大丈夫なのではないかと。そんなことより、ここはhaglofsもmonturaも扱ってるんです。あんなに探したのに、どうして見つからなかったのかな。

そしてカートに入れて、またびっくり。



送料が安い!
というか実際は購入金額に応じて加算されるようですが、USAのサイトのように一律40~60ドルとならないので、ジャケット1枚とかなら割安に収めることができそうです。


ああーまずいよー。ポチっとしちゃいそうだモォー。

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こっちならいくらポチっとしても無料です。  

Posted by tori-bird at 22:10Comments(22)【新規開拓】

2009年02月16日

MSR e-bivyレポ。

こんにちは。鳥です。

じつは先々週に届いてたんですが、迷いに迷った挙句、結局、実戦投入見送りとなったこれ。このまま出し惜しみしてても仕方ないので、かんたんに見せびらかしレポしておきます。

▼パッキングサイズはナルゲン1Lを一回り小さくした大きさ。


【MSR e-bivy】
* Functional - Simple design helps slow heat loss and keeps you dry.
* Reliable - Coated and taped Sil Nylon is more durable than "space blankets" and keeps you dry.
* Ultralight and Small - Weighs only 0.2kg (7oz) and small enough to bring anywhere.
* Versatile - Keeps dew and frost off your bag if sleeping out and adds warmth.



▲コードにはこんな調節機能。ストッパーを上にやると動いて、下にやると固定。


▲取り出しても形が全く崩れないほどパンパンに収納されてました。袋の中に内袋?


▲広げてみると薄っぺらくてスッケスケ。


▲ナルゲンの文字がしっかり判読できるほどのスケ具合。


▲縫い目。


▲adrenaline 0を入れてみました。頭部も足元もゆったり余裕があります。


▲中に入って腕をいっぱい伸ばせるぐらいの広さ。


▲上面は30D、下面は40D。さわった感触も下のほうがしっかりした印象。

さて、このへんにして、さっさとしまおうかなと思ったところ、思わず愕然としました。不器用な私には、元のサイズにどうしたって戻せません。たしかに小さくたためるんですが、外袋のサイズはほど遠い感じ。腕に少し張りを覚えるぐらい、時間にして20分は格闘しました。


▲内袋に収めるのが限界。


▲結局、ナルゲン1Lと同じサイズになってしまいましたよ。

これ、あのサイズに収納するのは至難の業。きっと製造工程でも最後の収納作業に最も工数がかかっているはず。機械化されているならすごいと思うけど、人力でやっているとしたら尊敬の念すら覚えます。なんか収納テクニックがあるのだろうか。いや、あるはず。なければこまる。だれか教えてください。

肝心な防水機能については実戦投入がまだなのでなんとも言えませんが、メッシュすらない重ね合わせるだけの出入り口の仕様から察する限り、雨でも安心して使えるなんて期待するのは筋違い。商品名通りのエマージェンシー用と割り切るか、タープと組み合わせての使用が前提なのだと思われます。まぁ、この値段でこの重量なら納得です。

MSR e-bivy【使用レポ】へ。  
タグ :MSRe-bivy

Posted by tori-bird at 21:00Comments(29)ギア

2009年02月16日

春先からの新装備導入計画。【ソフトシェル編】

こんにちは。鳥です。

昨日なんか20℃まで達したらしく、例年6月とかと同じぐらいのあたたかさだったそうです。自転車に乗って近所をうろうろしてたんですが、ウェア3枚で暑すぎでした。奥多摩あたりももう雪溶けちゃってるだろうしぼちぼち春山の装いにシフトしなければ、ってんでまずはアウターから着手しようかなと思ってます。

まず、ゴア(プロシェルとかパックライト)ってどうかなと思ったんですが、行動着にするには透湿性が悪く厳しそう。防水と透湿の両立はそもそも矛盾していて、最先端のeventだって絶対に蒸れないってことはないっぽい。そのへんのパラダイムシフトを起こす素材はまだ発明されてないようなので、アウター1枚ですべてをカバーしようとするとまんべんなく中途半端になるし、出費に見合う成果が得られるかというと疑問ってこと。

どうやらカッパと行動着のアウターは、分けて考えたほうが良さそう。むしろハードシェルが1枚余分にあれば寒さ対策や藪こぎ用にも使えそうだ。300g以下の軽いモデルもいくつかあるから荷物にもならない。なのでハードシェルは別に持つとして、必要要件から「防水性」は排除。

要するに私が欲しいのは、

「休憩時とか寒くないように風は防いでほしいけど、行動時にムレムレは嫌。インナーの保温を逃さないぐらいの厚みがあって、できるだけ軽くて薄いやつ」

となるでしょうか。一言で言えば、ソフトシェル。ただ、「完全防水じゃないシェル=ソフトシェル」と言われるぐらい幅広いラインナップがあるので、とりあえず初春から使うことを考慮して、優先順位を「防風性>透湿性>吸汗性」としておきます。

参考リンク:ソフトシェルってなにもの?

◆【patagonia Houdini Full-Zip Jacket】

# 織り目が目立たない細かいトリプルリップストップ・パターンを備えた、質感のある丈夫なソフトシェル素材は、やや透けて見える。驚くほど軽量で優れた透湿性を備え、デリュージDWR(耐久性撥水)加工済み
# DWR加工済みのフロントジッパー
# 外側のジッパー式チェストポケットに本体を収納可能。補強済みのカラビナ用ループ付き
# 開口部と視界を片手で容易に調節できる新採用のシングルプルのフード
# 下にベースレイヤーや薄手の中間着を着用可能
# 1オンス・15デニール・リップストップ・ナイロン100%。デリュージDWR(耐久性撥水)加工済み
# 122 g (4.3 oz)


ここでも紹介されてましたね。トラバースジャケットとかAlpine Wind Jacketとかも気になりますが。

旧モデルですかねこれは。

◆【Integral Designs Pertex Wind Jacket】

The Integral Designs Pertex Wind Jacket is a simply designed yet highly effective jacket to protect you from wind. Made with Pertex 685, the Wind Jacket is lightweight and durable with a DWR coating.

The Integral Designs Pertex Wind Jacket has Lycra cuffs, hem and hood brim to keep bulk down and a lightweight, full length YKK #4.5 separating zipper for easy access and venting. A shaped hood protecs yout from the elements.

The Pertex Wind Jacket is only 3" x 5" and 4.6 oz. (130g) when packed in its included stuff sack and will fit in even the smallest packs.


インテグラル×Pertexというとこに惹かれたりするんですが、これレポとかもぜんぜん見つかりません。人柱ですか。

しかしなぜハードシェルのカテゴリーに。

◆【MountainEquipment Windstopper Hybrid Shell】

前身頃は風を完全に防ぎ、後ろ身頃は透湿性の非常に高いストレッチ素材が自由な動きを約束します。軽くてごわつき感のない最高の素材コンビネーションが、あなたのパフォーマンスを最大限に引き出します。
【Weight】420g 【Material】WINDSTOPPER ACTIVE SHELL (PE100%) / SUPPLEX (NY87% / LY13%) / Teflon 【Function】撥水、耐水、防風、透湿、保温、肘・背面ストレッチ、3アウトポケット、腕上部ベンチレーション、ラバーカフ


別カラーのオレンジも有り。これに限らずゴアのwindstopperモデルはだいたい似たようなもんですかね。

いつものことながら、ここで見つけました。

◆【Haglofs FERRATA JACKET】

Windstopper(R)ソフトシェルを採用し必要最低限の機能だけを搭載したジャケット。高い防風性と撥水性を併せ持ちます。フリースを裏生地に使用し、保温力も持っています。
インナーメッシュを施しベンチレーションの役割もする2つのフロントポケットを装備。
DWR 加工(DurableWaterRepellent)


裏生地フリースは暑いのか。吸汗機能でもあるんですかね。

しかし高いっス。

◆【THE NORTH FACE Trek & Field Jacket】

トレイルランからトレッキング、またMTBといった各種アウトドアアクティビティで幅広く活躍してくれる1着がトレック&フィールドジャケット。素材のパーテックス®マイクロライトECOは軽量で防風・撥水性の機能を備えながらリサイクルが可能です。内側には広くメッシュ地が施され着用感も快適。またサイドポケットはベンチレーションファスナーと兼ねています。スピーディーな行動を目指すためにシルエットはややタイトです。

原宿の直営店で見たらWeb未アップの商品もあったんですが。

まるでウィンドブレーカーの見本のようなジャケットです、と。

【Arcteryx Squamish Windshell】

Design: This ultra-light windshell is designed to hide in your pack and save the day when the wind starts howling. Mechanical stretch adds to mobility and mini ripstop fabric boosts durability. Mens Model 4012 S M L XL XXL 149 grams / 5.2 oz. (M) Womens Model 4011 XS S M L XL 133 grams /4.7 oz. (M) Features: Full seat coverage • Helmet compatible Storm Hood • Laminated diecut Velcro® cuffs • Lightweight and compressible • One chest/stow pocket with attachment point • Soft hood brim • 3/4 length front zip Fabric: Gossamera

追加。この色がかっこいいなと思っただけです。

国内価格じゃ買えませんので。。



ということで、ソフトシェルいろいろありすぎて選べません。09モデルもこれから出てくるでしょうからチェックしていきます。なんかおすすめあったら教えてください。

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あ、これ始めたんだった。  

Posted by tori-bird at 00:51Comments(27)ウェア

2009年02月14日

ただ甘いものが食べたかっただけなんです。

こんにちは。鳥です。

すっかり忘れていました。今日が何の日か。

近所のカフェで、ケーキセットを頼み、パソコンを開いて気付きました。


よりにもよっていのうえさんのとこで気付くとは。

こんな日に限って本日のケーキはティラミス。

「やだーあのひと一人であんなの食べてるー」
「きっとチョコもらえなかったんだねー」

まわりのささやき声が聞こえてきます。

こんな日は、二郎かな。

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地味に始めてみました。  
Posted by tori-bird at 17:02Comments(8)自分のこと

2009年02月13日

山と高原地図2009購入。

こんにちは。鳥です。


新宿・紀伊国屋にて。

とりあえず奥多摩ゲットしておきました。

やっぱり日原周辺が気になりますね。



▲お、酉谷避難小屋が使用不可ってなってます。小川谷林道へ下るルートも通行不可と記載。



▲大平山周辺は変わらずコース設定なし。ふつうの人は行きません。



▲新たに日向沢ノ峰付近から有間~蕨山~さわらびの湯に抜けるルートが。さすが時代を先取りしてます。

なんだかネタバレな気もしてくるのでひとまずここまで。他にもコースタイムが若干変わっていたり、「悪路」とか「道不明瞭」とか注意書きがあったりと、微妙な変更点もいくつか。`08お持ちの方も、買っておいて損はないんじゃないですかね。  

Posted by tori-bird at 22:52Comments(8)

2009年02月12日

長沢背稜 踏破の記録。【第二日目】

こんにちは。鳥です。

にわかには信じがたいことだが、昨日、地球の軌道上でロシアの通信衛星とイリジウムの商用衛星が衝突したそうだ。確率的にはいかばかりか。めっきり数字に弱い私にはまるで見当もつかないが、「かつて空は青かった」と子どもたちが教えられて育つ日がやって来るのかもしれない。スペースデブリというやつのせいで。

しかし長沢背稜で見上げていた空のはるか上で、人類史上初めての交通事故が発生するなんて、そのときの私には知る由もなかった。そこにはただただ丸い満月が、稜線上から昇っていただけだ。

◆長沢背稜 踏破の記録 第二日目


 稜線上に登る月。

携帯のアラームを消すと、午前5時半をさしていた。昨夜は本を読みながら寝入っていたようだ。おそらく就寝は21時。すると8時間超は寝ていた計算になる。充分だ。筋肉痛も襲ってこない。起きた瞬間から体のほうは準備万端だった。

ところが、今日の行程がまだ決まっていない。予定では長沢背稜をもう少し歩いて、一泊するか、天祖山から下山するはずだった。水をくもうと外に出ると、あたりはまだ薄暗く、稜線上には満月が昇っている。そういえば前回、谷を越えた向こう側で、この満月を見ていた。寒さに震えながら、コーヒーを手に、たどり着けなかった長沢背稜の上で嘲笑うかのように登る月を、ただじっと見ていたのだ。

ようやくここに来れたのか。初めてその実感が沸いた。同時に、なんだ軽いもんだな、という気がしてきたのも事実だ。まるで長沢背稜を歩くことが大冒険かのように感じていた自分がばかばかしく、いくら初心者とは言えその臆病ぶりが情けない。恥ずかしくってブログも書けやしないじゃないか。

よし、ここはいっちょ、足を伸ばしてみるか。まず長沢背稜の踏破。次に、雲取山をピークハントし、そのままの勢いで石尾根縦走だ。コースタイムにして12時間超。長丁場だが、今の時間からなら帰りの電車にも間に合うだろう。二泊の予定を一泊で。ハバHPを持ってきた意味がなくなるが、まぁそれは仕方ない。できれば午前中には雲取山に登頂し、昼食を取って15時までには七ツ石山に達しておきたいと思った。

クランポンは履かなかった。ここまでところどころ凍結箇所はあったが、ストックでバランスを取れば難なくクリアできたし、装着してまた外さなければならなくなったときの手間が嫌だったからだ。

支度を整え小屋を出たのが6時40分。霧というべきか、雲というべきか。日原の谷に向かって、ドライアイスが発する煙のようなそれが、流れるように急降下していく。フワっとしていて、地表面近くに達すると、しばらく余韻を残して静かに消えていった。風の音はしたが、静かな世界だった。


背稜から流れてきた雲が


谷底へ吸い込まれていく。

酉谷から先は昨日までの雪と地面の比率が逆転する。日の当たる箇所以外はほとんど雪で、踏み跡は二つか三つ。だから踏みしめられて凍結している部分は多くなかった。今日も天気は快晴。気温は0℃前後。順調だ。


酉谷小屋近く。


場所によって雪があったりなかったり。

どちらかというと上り調子の平らなトレイルを進む。道幅は狭く、時に踏む外したら滑落しそうなところも少なくないが、よほど気を抜かなければ問題ないだろう。しばらく背後に酉谷小屋を振り返りつつ、日原の懐深い谷間を眺めながら、遠くに見える尾根に目をやる。遠いのか、近いのか。

8時過ぎ、水松山付近に到着。ここは天祖山から下る分岐点だが、もう迷いはない。長沢背稜踏破に向けて、山頂を目指す。雪はくるぶしを少し越えるぐらいで、傾斜はややきつくなる。なんとか登りきったがどこが山頂かわからなかった。ノンストップで通過。このあたりは迷いやすいとmorikatuさんから忠告を受けていたが、おそらくそのアドバイスとは全く違う場所でルートを誤りそうになった。山頂の先に分岐点があるのだが、左に行けば天祖山、右は長沢背稜というポイントで、道なりに進むと左へ行きそうになる。コンパスを当て、早めに気付いたのが幸いだった。

続けざまに長沢山へ。すると本日初めての人間に遭遇。40過ぎのベテランの方で、少しお話しした。アイゼンしたほうがよいか尋ねると、「いらないでしょう」とのこと。現に雲取からここまでアイゼンなしで来たそうだ。だったら着けなくてもいいか、と思いたくなる。人の意見に流されやすい私は、きっと人の意見に流されて遭難するタイプだ。

9時過ぎ。長沢山に到着。長沢とつくぐらいだから、この背稜を代表する立派な山頂かと思っていた。が、ここもどこが頭頂部かわからない。それらしきものを探してみたが、それっぽいものは見つからなかった。名前の由来ぐらいあってもいいと思うのだが、これぞマイナールートの侘しさか。ここでおなかが空いてきたのでソイジョイを取り出して食べる。朝も結局ソイジョイ1本。ふだん飽食なのに、不思議と山に入れば節食だ。


これが長沢山の山頂の印か。違うか。まぁいいや。

北の方角から強い風が吹いてくる。芋ノ木ドッケを登りながら、体がよろけそうになるほどの強さだ。昨晩着替え、ベースはキャプ3なのだがそれでも寒い。冷えるといったほうが正しいだろうか。震えながら、長沢背稜の起点、芋ノ木ドッケの登頂に成功。しかし、喜ぶ間もなく後にした。ドラマならガッツポーズで叫ぶところだろうが、あいにく私はアンチクライマックスな性質だ。


芋ノ木ドッケの山頂近く。


遠くに見えるのが雲取だろうか。

芋ノ木ドッケの下りがひどかった。路面は浮き砂利かアイスバーンかの二者択一で、傾斜もきつい。ここだけで三度も転倒した。一度などは完全に腰が宙に浮き、ストックが下敷きになるのを避けようと不自然な倒れ方をしたら、滑り落ちる体が止まらず岩か何かを掴んでようやく事なきを得た。前回の山行きで破けたパンツをシルネットで補修しておいたのだが、再び裂けてしまっている。本来ならこここそアイゼンの出番なのだろうが、足場が悪くて装着しようにもできなかった。これは大きな教訓として覚えておこう。

大ダワに着いたのが11時半。午前中に雲取到着は無理になった。石尾根縦走をあきらめ、鴨沢に下りていくことにする。毎度、やり残すことが増えて、何度も来る羽目になる。もはや確信犯的ではある。


雪もだいぶ深くなってきた。

13時過ぎ、本物の雲取山荘に到着。バスの時刻表があったので、見ると鴨沢発奥多摩行きで17時50分というのがあった(これは後で見間違いだと気付くのだが)。中には誰もいないので、「コーラ1本もらいました」のメモと500円玉を残し、拝借。しかし、なんというか、おいしくない。コーラは山を下りてから。これも教訓として覚えておこう。


一泊7500円。ペットボトルは400円。

雲取山へのトレイルにはロープが張られている。これなら道に迷いようがない。東京都最高峰というわりには傾斜もゆるく、苦もなくすいすい登っていく。と、突然視界が開けた。山頂だ。そこにあったのは一面の雪と、青い空。







休む間もなく下りていく。時間は14時を回っている。17時50分のバスに乗るためには、遅くとも15時半には七ツ石まで達しておかねばなるまい。走ろうかと思ったが、ここまですでに7時間も歩きっぱなしだ。私のひ弱な足裏が悲鳴を上げる。


日当たりが良いためところどころドロドロだ。

鴨沢へ下る分岐の先に、標識があった。「鴨沢バス停まで110分」とある。時刻は15時50分。バスが17時50分だとすれば、ギリギリだ。わずかなタイムロスを惜しみ、歩きながらチーカマを食べた。ソイジョイ2本にチーカマ1本。この日は結局それしか食べなかった。

と、休憩スポットらしきところに、バス停の時刻表があった。



これを見ると、バスの時間は18時39分。山荘で確認したのは17時50分。どちらが正しいのだろうか。疑心暗鬼になるが、結論は一つ。とにかく急ぐことだ。鬱蒼と茂る杉林を抜け、眼下に家とアスファルトが見える。あと少しで下山だ。木々の切れ目で尾根を望むと、またしてもそこには満月が昇っていた。


中央に満月。肉眼では巨大に見えたが。

17時35分、山道がついに終わりアスファルトの上に立つ。バス停はどこだ。登山者風の3人の男たちが座って楽しそうに騒いでいる。もしやそこで待てばバスが停まってくれるのか。尋ねると「いや、バス停は下のほうじゃないっすかね」と私の背後に指をさす。どうやら彼らは車で来ているようだった。

彼らが示すほうに向かうが、いっこうにバス停らしきものは見当たらない。というか、山の奥深いほうへ戻っているかのようだ。タイムリミットが近づき、引き返すと、下りてきた山道のまん前に看板があった。「鴨沢」は真逆を示している。そして先ほどの3人組はもういなかった!

急ぐがもう17時50分を過ぎている。「鴨沢 近道」とあったので杉林の間の道を抜ける。真っ暗なので、ヘッドライトを灯す。あの辛かったナイトハイクの記憶が蘇る。

18時15分、バス停に到着。時刻表を照らす。18時39分とあった。ザックを下ろし、倒れるようにベンチへ座る。テルモスのお湯はまだあたたかく、ココアを淹れると生き返った気がした。



こうして私の長沢背稜踏破の挑戦は無事に終わる。最後はさすがに慌てたものの、今回の旅程を通じて一度も大きなトラブルに見舞われなかったことに、驚きを禁じえない。成功を喜ぶ?いや、物足りない気持ちでいっぱいだ。

長沢背稜だけで、三度も私を楽しませてくれた。まだ、御岳山方面は手付かずだし、川苔山周辺ももう少し攻めなければならない。ああ、秩父方面へ抜けていくルートも探査しがいがありそうだ。時に厳しい洗礼を浴びせながらも、この素人の私を快く受け入れてくれた奥多摩の山々の懐深さに、私は感謝の念が絶えないのである。  

Posted by tori-bird at 23:18Comments(16)ハイク

2009年02月10日

スーパーデリオス浄水器。

こんにちは。鳥です。

拙筆は棚に上げて、案の定というか山行記事は人気がないらしく。。なので、ここはひとつ箸休め。新投入したギアのレポです。今回、新しく導入したのは浄水器。山用の浄水器と言えばMSRのミニワークスとかカタダインのなんとかだとかが定番みたいですが、なにせ高すぎ。水の違いもろくにわからない私に、そんな贅沢は許されません。

しかし、雪解け水をそのまま飲むのはやや心配。一度、沸騰させたら安心だけど、時間は食うわ燃料も食うわで大変です。湧き水や川の水や、管理された水場であっても同じこと。沸かすのを面倒がって、大腸菌やらなにやらがおなかの中でお祭り騒ぎを始めちゃったら、山歩きどころじゃなくなっちゃいます。

そんな私に、スーパーデリオス!!

重量はたったの58g!満水時でも358gですよ。ペコっとたためるので収納もコンパクト。なのにHPによれば、ミニワークスを上回る孔径0.1ミクロン(て言われてもイメージつきませんが)。有害な細菌類(大腸菌、コレラ菌、サルモネラ菌など)やクリプトスポルジウム、エキノコックス、ジアルジア、カビ、濁りを取り除くことができるそうです。

さっそく酉谷の水場で使ってみました。


マヨネーズのボトルみたいです。


水を汲んで


プラティパスにシュポシュポ。

このシュポシュポがけっこう面倒。フィルターが細かいだけあって、いくらボトルをつぶしても勢いよく水が出てきません。どれぐらいの勢いかをわかりやすく説明したいのですが、女性ユーザーが見ているかもしれないと思うと気をつかわなければなりませんが、どうせこんなとこに女性なんか来やしねえだろという声が聞こえたので遠慮なく言うと、「残尿感」ぐらいな感じです。ちょろちょろ。


2回分シュポシュポしてこれだけ。引っくり返して汚れました。


元の水もまぁまぁきれいなのであれですが、ふつうに水です。

飲んでみても、やっぱりふつうの水。まぁ、水の違いなんかわからない男ですからお許しください。で、5~6回シュポシュポしてようやくプラティパス1Lが満杯に。10分ぐらいはかかったでしょうか。

と、ここで驚くべき発見が。


プラティパスに装着可能でした。

ええ、HPにもしっかり書いてありましたね。よく読んでおくべきでした。

まぁ、ここを読むと水に溶けてしまった成分の除去は期待できないらしいので、決してサバイバル向きじゃないでしょうが、サバイバルなんかしない私にはおそらくこれで充分。シュポシュポの手間もプラティパスでやればスムーズに解消されました。するとマヨネーズボトルはいらなかったという話ですね。


▲プラティパス持ってる人はフィルターだけでOK。2380円。  

Posted by tori-bird at 20:52Comments(10)ギア

2009年02月09日

長沢背稜 踏破の記録。【第一日目】

こんにちは。鳥です。

あれはたしか九九の掛け算を覚えたばかりの頃で、小学校2年か3年当時の記憶だ。「なんでいつも息を吸ったり吐いたりしなきゃいけないのか?」と思ったのである。吸って吐く、この1サイクルを10秒間で2回に抑えたとしても、1分間に12回。1時間に720回で、一日に1728回、一ヶ月で51840回・・・そこまでで計算するのをやめた。一生のうち、途方に暮れるほどの呼吸を繰り返さなければならないと知って絶望した私は、「どうして息をしなきゃいけないの?」という愚かな質問をぶつけ、母親をも絶望させてしまったのである。

草野球では逆シングルで捕球する癖が一向に直らず、「正面で捕れ!」とよくコーチに怒鳴られたものだし、TSUTAYAのレンタルは延滞料金込みがデフォルトだ。ヒゲを剃るのもネクタイを締めなきゃならないのも馬鹿らしいのでサラリーマン然とした仕事もやめたし、ポストは常にチラシの山で埋まっている。もうすぐバレンタイン?毎年トラックをさばくのでウンザリさ。

要するに何が言いたいかというと、私は極度の"めんどくさがり屋"なのだ。

にもかかわらず、二度挫折した長沢背稜の踏破をあきらめなかった。稜線としては「あの貧弱な」と揶揄されてもおかしくないボディラインが、それほどまでに私の中の情念を狂わせるのか。いくらセクシーな女性にだって、二度も袖を振られたらあきらめるのに。不思議なものだ。

◆長沢背稜 踏破の記録 第一日目


 天気晴朗 ナレドモ 荷ガ重シ

9時過ぎ、奥多摩駅に到着し、バスを待っていると脇から見覚えのある大きな体の男性が現れた。ここに場違いなスーツ姿で。「まいうー」でおなじみの石ちゃんだった。刑事ドラマかなんかの撮影だろうか、ディレクターが「みなさん自然体でお願いしまーす」と言うので、いつものようにぼーっと突っ立っていた。何の作品か知らないが、ひょっとしたら私も、"バス停で突っ立ってるハイカーA"役で出演しているかもしれない。


じつに場違いないでたちだ。

9時33分のバスに乗り、東日原で下車。ヨコスズ尾根を登り、長沢背稜へ最短距離でのアプローチを目指す。ただ、ここはいきなりの急登。文字通り、九十九折れの連続。前回、ひどい目に遭った場所だ。当時より装備は整ったはずだし、体力も付いたと思うが、いかんせん荷物が重い。フロントポケットのハバHPとザックの中のクランポンの存在が背中に重くのしかかる。10時15分、登頂開始。


z-liteがかなり主張している。

気温は10℃前後。レイヤリングはファイントラックのフラッドラッシュ スキンメッシュ(半袖)にpatagonia キャプ2、ホグロフスのバリヤーベスト、そしてアウターは3年ぐらい前にセールで拾ったTNF FLIGHT JACKET。下はブレスサーモのタイツにいつものpatagonia バックカントリーガイドパンツ、靴はバスク ベクターミッドだ。

中でもバリヤーベストがすこぶる調子いい。アウターの防風性がイマイチというか無いに等しいので風を受けると両腕が冷えるのに対し、体幹はあたたかさを保ったままだ。むしろ袖がない分、わきから内部の湿気を逃がすのにちょうどいいとさえ思えてくる。ストックを振り回せばどうせ腕はあたたまるのだから。

きつい急登は最初の1時間。前回は休み休み登ってたのに、今回は一度も腰を落とさず登りきった。あんなにヒィーヒィー騒いでたのが嘘のようで、汗はかいたし息も切れたが前回のような暗澹とした悲壮感はない。あまりに集中しすぎて写真を撮り忘れたのが惜しまれるぐらいか。雪はなく、地面は乾いて歩きやすい。12時50分、一杯水避難小屋に到着。ほぼコースタイム通りだ。

小屋前のベンチで昼食。熱湯を注いでから7時間たったがテルモスに入れたお湯はまだ「あたたかい」というより「熱い」ぐらい。メニューは目黒駅の東急ストアで見つけたマルタイの棒ラーメン、残ったスープにフリーズドライのしらす雑炊を投入した。ややしょっぱかったが満足。食後のチャイを楽しんでいると、小屋の中からトンカントンカン聞こえてくる。「おや、まさか」と思ったら、中からおっさんが出てきた。手招きしながら「おーい、こっちはあったかいぞぉ」と呼んでいる。前回きたときベーコンを振る舞ってくれたおっさんだ。

"ここはひとつ以前の礼をせねば"と思う反面、今日はなんとしても酉谷まで進んでおかなければならないので、ここであんまりのんびりもしていられない。何より、roadmanさんの鉄の意志をも砕いたあのストーブが、煌々と薪を燃やしていたら、二度と出れなくなってしまうではないか。そんな葛藤に悶えること5分。「おーい、ストーブに火入れたぞぉ」。

念のため、ザックは外のベンチに置いてきた。これは、そのままシュラフを広げないためのリスクヘッジである。おっさんに前回の礼を言い、覚えているのか忘れているのか一向に噛み合わないまま会話が続き、気付けばおっさんが一方的に世の不景気を嘆いたりする流れになっていた。そこで唐突に「酉谷の小屋って使えるんですかね?」と聞くと、「あんな場所に立てるから崩落するんだよ、ばかだよなぁ」またも愚痴をこぼしながら、「まぁ、派手に寝返りでも打たなきゃ大丈夫だろうよガハハハハ」と気分よく盛大に笑う。「先を急ぐんで」と別れを告げ外に出ると、「にーちゃん、またな!」という声が扉の向こうから聞こえた。

時間はすでに13時40分。日没までには酉谷避難小屋までたどり着きたいものだが、ここから先はいよいよ長沢背稜の始まりなのである。急ぎたいが、慎重に気を引き締めて歩みを進める。風が出てきて、日陰も多くなり寒くなってきたのでOR ミスリルストームシェルを着る。しかしまだ雪はほとんどない。ところどころ、3~5m幅ぐらいの固まった雪の名残がある程度。本来の予定では、一杯水でクランポンを装着するはずだったのだが。


三ツドッケの分岐。雪は少ない。

トレイルはほぼフラットのゆるやかな登り調子。時に沢筋を伝う狭いラインもあるが、おおむね歩きやすい。時折、木々の切れ目から川苔山や蕎麦粒山が垣間見えてなつかしい気分になるが、前方に見える山々がどれにあたるのか私はまだ知らない。あれが雲取だろうか、鷹ノ巣がそれで、すると石尾根というのはこれか。


このときはまだそれらの山々が自分には無縁だろうと思っていた。


徐々に雪の残るゾーンも増えてきて、ところどころ凍結。

16時をすぎたあたりで、疲労が目立つようになってきた。なにせ昨日の睡眠時間は3時間弱。半分寝かけながら、一度はスリップしかけてハッとすることもあった。日も傾き、心細い気持ちにもなり始めたところ、遠くの斜面に小屋が見えた。16時30分、酉谷避難小屋に到着。


酉谷避難小屋。扉は未施錠。個人の別荘のようなたたずまいだ。


崩落箇所。ブルーシートが張られる。


小屋前の水場でスーパーデリオスに注水。レポは近日まとめる予定。

小屋には誰もいない。一人で貸切状態。そういえば今日、山で出会ったのは一杯水のおっさんだけ。いくら人気のないコースだからといって、土曜日なのにさびしいものだ。しかし、人気(ひとけ)のないコースというのなら、なかなか悪くないと思う。外は気温2℃、中は5℃くらいある。せっかくなので、全裸になってみた。いや、変質的な意味合いでではなく、ウェットティッシュで全身を拭くためだ。さすがに途中は寒かったが、替えの上下を着るとすぐにあたたかくなり、生き返る。夕飯はα米のカレーピラフに、ブロッコリーのクリームパスタ。ずいぶんしっかり食べてしまった。

18時を過ぎればあたりはすでに真っ暗だ。orbitの頼りない灯火に照らされ、食後のコーヒーを飲みながら、しばし今日の行程を振り返る。なんのトラブルもなく、予定通りここまで来れた。こんなに順調なのは初めてなので、不安ばかりが押し寄せてくる。明日はなにか起こるんじゃないか、もっと険しいコースが待ってるんじゃないか。初心者が単独でこの時期に、ちょっと荷が重過ぎるんじゃないのか?

小屋に雑記帳があった。記念にこう書き残した。

「天気晴朗 ナレドモ 荷ガ重シ」

続きもあるが、これはやな先輩に確かめてもらおう。  

Posted by tori-bird at 23:47Comments(4)ハイク

2009年02月09日

山と高原地図2009発売日。

こんにちは。鳥です。

山と高原地図2009は、2/12発売予定だそうです。


先ほど紀伊国屋にて。

2008を探してたんですが、どこ行っても「奥多摩」だけ売り切れ。利尻とかアルプスとかいっぱいあるのに、「奥多摩」だけねーんですよ!毎年だいたい冬前になくなっちゃうんですかね。というより、冬から始める人がおかしいんですか。仕方なくroadmanさんから借りたやつのコピーを後生大事に持ち歩いてきたんですが、コピー範囲をミスって雲取方面がナッシング。破けたり濡れたりでそろそろ限界だし、早く手に入れたいものです。そして次の計画を・・・とその前に、レポを書かねばならぬですか。  

Posted by tori-bird at 17:01Comments(6)ハイク

2009年02月08日

なぜかピークハント。


そしていま鴨沢でバス待ち中。

くたびれました。
  
Posted by tori-bird at 18:33Comments(12)

2009年02月07日

登山届け。

こんにちは。鳥です。



長沢背稜へ。

いってきます。

というか、おやすみなさい。  
Posted by tori-bird at 02:17Comments(0)ハイク

2009年02月06日

配達完了。

こんにちは。鳥です。

そもそもなんでこのブログ始めたかって、聞かれてもないのに説明しますと、きっかけはここ。いいなーうらやましいなーと、当時、ブログもやってなかったし、海外通販にも手を染めていなかった私は、指をくわえて見ているだけでした。で、まぁブログでも始めれば、ご近所さんと知り合えるだろうし、共同購入できる日もいつか来るかなと。送料を浮かせるというよりも、一緒に荷物の到着を待つどきどき感が味わえれば楽しいだろなと思ってブログを始めた次第です。

なので、basegearでみなさんと共同購入できたことで、なんかブログをやった目的が果たせたなぁと、私としては感無量でした。せっかくだからと思って、届いた品々をみなさんへ直接手渡しにお伺いしたわけです。お忙しいところに、ご迷惑を顧みず。

まぁ前置きはそんなところで、一人目はブログ開始当初からいろいろお世話になっているroadmanさん。わりと職場が近かったため、お昼休みにお届けにあがることに。そんな話を同僚にすると、「おお、おれも会いたいぜー」と言うので、連れていきました。12時すぎ、お店に入るとすでにスタンバってらっしゃいました。お互いスーツ姿は初めてなので、不思議な感じです。


山盛りキャベツにこってこての豚が乗った定食。900円。

奥さんに購入したのがバレるとまずかろうと思い、品物をシップスの袋に入れ替え渡したのですが、「うちの場合はODの袋のほうが自然ですよ」と思わぬ盲点をつかれました。たしかに。

連れてった同僚は、社内で数少ないアウトドア愛好家。NAOSの購入を私に依頼し、ガブリエルとの激闘の発端をつくった男としても知られます。初対面とか気にしないでよくしゃべるので、意外に無口な私は助かります。早口なので話の40%ぐらいは聞き取れないですが、適当にうなずいてれば勝手に話が進んでいくので楽です。

13時をすぎお忙しいところ話に付き合わせたら申し訳なく、roadmanさんとお別れ。ザックのない背中にどこか違和感を覚えながら、後姿を見送りました。

続いてはkimatsuさん。仕事が終わってから、お互いの職場の中間ぐらいで待ち合わせ。そういえばサッカーの日本対フィンランド戦があることを思い出した私は、携帯でワンセグを見ながら「岡崎!打て!よっしゃー!!」と叫んだところで、「鳥さん鳥さん」と呼ばれて振り返るとそこにいたのはワイシャツの上にR2ジャケットを羽織った男性。街で見るkimatsuさんはでかいですよ。

「じつはスタ丼を食べたことがないんです」驚くべき発言に耳を疑った私。kimatsuさんともあろう人が。これはバイヤーですよと思って、家でご家族が待っているというのに、スタ丼屋まで引っ張っていってしまいました。


並にしておきました。昼にあんだけ食ったし。

おっと、そうだった。共同購入のお代金をいただいたんですが、なんとkimatsuさん、12400円のところ、13000円を私に手渡し、「釣りはいらねえ」と言い放つじゃないですか!おおーさすが大人!太っ腹!太っ腹!kimatsuさんは太っ腹です!!

それにしてもkimatsuさんといるとなんであんなに緊張感がなくなるんだろうか。あんまり油断してたら壷でも買わされそうだ。いやーこわいこわい。仮面の裏にはきっと・・・あ、仮面で思い出した。バラクラバキャンプの招待状はいつ届くんでしょうかね。



そしてつい先ほど、最後のお届け先、ひらどんさんと三鷹で集合。ホグロフスの化繊ベストがセールになってたので、救出してしまいましたよ。二人で。おそろー!!あ、三鷹のHPからもなくなってる。購入予定だった方には申し訳ありません。フリースのやつはまだあるみたいですね。買い物も終わった店先で「これが配達三部作の締めなので!」とお願いし、夕飯をいただくために、某所へ移動。


しょうが焼き定食ダブルご飯大盛。マヨネーズもたっぷり。

「トレラン大会出るんですよね?」「出るなんて言ってないですよ」「あれで出ないってわけにいかないでしょ?」「だからまだ出るとは一言も!」みたいな言った言わないの会話を繰り返しつつ、「みんなあちこちで叩かれちゃって大変ですねー」という対岸の火事を見守る野次馬的なことを言い合ってました。そうそう、ひらどんさんの奥様の御赦しが出れば、3月頃でもスノーシューに連れてってもらえるそうですよ。えーい、チャンプルさんも一緒にどうだ。



と、まぁこんな風にして第一回目の共同購入は、結果的に、大成功に終わりました。っていう、なんか日記みたいなブログみたいな記事を書いてしまいました。ああ、土曜からのお山行きの準備がなんもできてないよ。コメントもメールも返せていなくてみなさまどうもすみません。なんか最近謝ってばかりですみません。  
タグ :共同購入

Posted by tori-bird at 01:07Comments(17)共同購入