英語ができないのに、アウトドアグッズ海外通販。

こんにちは。鳥です。

テントのことを語るとき、昔の女を思い出すのは男の悪いくせだ。「手間も金もかかったけど、あのグラマラスな曲線美がたまらなかった」だとか、「あいつほど俺をわかってくれたやつはいない」だとか。「いやぁ、結露がすごくてねぇ」「一度入ったら、もう抜け出せないんだ、ほんとに」とか、多くの女性が訪れるこのブログには、不適切な表現です。健全なブログ運営に、ご協力ください。

さて、そんな青少年の健康的な育成を目指す当ブログに、挑発的な態度を取る新商品が発売されるとのこと。詳しくは、コチラをご覧ください。なんということでしょう。分別もついた、妻子ある大人たちが、やれ「使い勝手がよさそう」だとか、やれ「ひどく気になる、欲しくなる」だとか、よってたかって！

たしかに、一人が寝るに充分なスペースと、前室があり、フレーム込みの重量810g。指摘の通り、トレッキングポールを拘束されるタープより、設営後のハイクの自由度がはるかに増すという魅力も侮りがたいでしょう。何より、中央にフレームのあるこの構造は、天井高を稼げるばかりか、トンネル型の弱点でもある「屋根に雨がたまりやすい」という不安をも払拭してくれるはずです。

今となっては、誰もが感じた「Terra Nova Laser Photonのほうが軽いじゃねえかよ」という疑問を発するのは野暮というもの。みなさんが我先にと急いで女子風呂を覗こうとする男子学生のように、反射的に欲情をあからさまにするのは無理もありません。私はひっそりと青少年の健全な育成のためという看板を下げ、潔くあきらめることにしました。どうせこんな古い商品に、目をかける人なんていないでしょうから。


【タープテント　クラウドバースト/Tarptent Cloudburst 2】

重量はなんと1080g。絶望的な重さです。また、パッキングサイズは51x10x10 cmもあり、幕体は潰して収納できるとしても、フレームの51cmはどうにもなりません。設営は実に面倒で、信じがたいことに自立しないのです。私のようにまともに張れない人間向けに設計されたとしか思えず、メーカーとテント設営業者との癒着の疑いすら見えてきます。

そして極めつけは、この広さ。二人用と言いながら、実質2.5人分ぐらいのスペースがあり、これを一人で使うのは寂しすぎます。ウサギなら致死的です。あぐらをかきながら前室で煮炊きできるのも、テント内でのヒキコモリを助長させかねず、外界との交流がうまくいかない大人に育ってしまいます。



この色合いも言及せずにはいられません。見てください。完全に自然の中に溶け込んでいます。隠れるつもりはないのに、勝手にステルス状態です。フェスで目立ちたいと思っている人からすれば、地味でダサい、クラスの嫌われ者と言ったところでしょうか。

お値段を聞いて、驚かないでください。260ドルもするのです。送料も合わせれば、300ドルオーバーは確実。似たような構造でもっとかわいらしく女性ウケ間違いなしのスキニー2が200～250ドルで手に入ることを考えれば、検討の余地なしと断言できます。

このように、使い勝手が悪く、地味で、ダサく、値段も高い、クラウドバースト。よっぽどの物好きしか買わないでしょう。絶対、他人にはおすすめできない、私だけの宝物です。