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2009年01月15日

長沢背稜踏破への道(1日目:高水三山)

こんにちは。鳥です。

なんだか気が重い。
負けたチームの選手にマイクを向けても
言葉少ない理由が今ならわかる。

寝坊した/忘れ物をした/電車が遅れる/トイレの行列を待つ

私がうっかりしているためと、
私にはどうにもならない不可抗力とで、
とにかく予定より2時間以上も遅れた10時半、
ようやく登山道にたどり着いた。

御嶽駅~惣岳山~岩茸石山~黒山~棒ノ嶺

というルートを思い描く。
岩茸石山付近を、高水三山と呼ぶらしい。
「関東ふれあいの道」の一部区間でもあり、
初心者の私にぴったりのコースだ。

開始10分。
腰掛けるのにちょうどいい岩を見つけ、
一度は通りすぎ、戻り、座る。

長沢背稜踏破への道(1日目:高水三山)

暑い。気温は10℃を超えていた。
しかしこいつのおかげで
汗をだらだら流すことはない。

足は軽い。
慣れたのか、靴のせいか、
身の運びが楽だと気分もよくなる。

多少、登りはあるが、
歩きやすい道だ。
人気のコースなのだろう。
何人かの登山客とすれ違う。

惣岳山(756m)にたどり着くと、
急に一面が雪に変わった。

長沢背稜踏破への道(1日目:高水三山)

気温もぐんと下がって5℃前後。
わずか1時間あまりで春から冬に
逆戻りだ。

12時を回っていたので、ここで昼食。
地図を見れば水場マークがあるが、
探してみても見つからない。
まぁ2.5Lあればなんとかなる。
今日か明日には補充もできるだろう。

惣岳山からの下りは、
わずか15mほどの区間だが崖になっていて、
かなり急だ。凍結している箇所もあり、
慎重になって足場を選ぶ。

が、ここからは急なアップダウンも少なく、
気持ちよいトレイルが続く。

岩茸石山(793m)に至る稜線に出ると、
風で足がよろめいた。
つまり、眺めをさえぎる木がないため、
絶景が広がる。
日原の山々を見て、あれがあの山かなと
地図と見比べ、全ての山に登ってない私には
どれがどれだかよくわからないが、
わかった気になれば楽しいものだ。

足元は雪。手の届きそうな市街地。
なんだか不思議な光景だ。

長沢背稜踏破への道(1日目:高水三山)

しばらくのんびりしていたかったが、
温度計は0℃を指している。風も強い。
ベンチに置いた帽子を飛ばされ、
奇跡的にストックでキャッチするなどし、
いつまでもここにいられないと感じ始める。

私が向かう棒ノ嶺方面を指す標識に
従って見ると、地面が消えたかのよう。

長沢背稜踏破への道(1日目:高水三山)

ただ、下りてみればしっかりトレースも
ついていて、思ったよりイージーにクリア。

すぐ名坂峠の分岐点に到着した。
高水山をつたい軍畑へ下りるルートが
あるようだ。いつか日帰りで来よう。

まっすぐ行けば、棒ノ嶺。
コースタイムは2時間半弱。
そして左方向には、「大丹波」と書いてある。
しばし迷う。

私の足ではコースタイムより大幅に遅れる可能性があること。
日が暮れてから慣れないタープを張るのは気が引けること。
山頂付近の風は思ったよりも強かったこと。
明日の移動が楽になること。

など考えを一巡させ、大丹波に下りることに決めた。
そこは谷間の里。キャンプ場もある。

名坂峠は岩のガレた歩きにくい地面で、
杉林が視界を覆う、つまり退屈な道だった。
本日、最も長く感じた行程だ。

里に下りると目の前にバス停がある。
見ればちょうど10分後に清東橋行きが到着する。
ここはゆるキャンの師でもあるkimatsu氏の教えに
ならい、何ら恥ずかしげもなくバスに乗る。

乗客は私一人。運転手は怪訝な表情で見つめる。
終点に到着。最奥部の奥茶屋キャンプ場につくと、
管理人はいない。携帯の電波も届かない。

タープを張る。さすがに風通しが良い。

長沢背稜踏破への道(1日目:高水三山)

気温は0℃。マットが壊れているらしく、
空気が抜けてスカスカだ。ジャケットと
パンツを脱いで敷いて寝た。

目が覚めると黒い何かが私を覆っている。
のけようとしても、びくともしない。
荒い鼓動が伝わる。熊だ。

私に馬乗りになりながら、
柿の種チョコを貪っている。
そいつは私の貴重な食料だ。
と言ったところで通じない。
その前に早くここを退け出すべきだ。

と思ったところで目が覚めた。不吉な夢だ。
深夜2時。満月が明るい。
お茶を沸かして飲んで寝た。

2日目へ。



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この記事へのコメント
その夢、場所が場所だけに
起きた瞬間が恐ろしいですね!

そしてマットが壊れてたって・・・
この間マットの重要性を身を以て知りました。
Posted by tcymtcym at 2009年01月15日 11:11
>tcymさん

マットはもう5年以上使ってるので
壊れてたというより経年劣化ですかね。
弁のところから空気がもれてました。
いくらシュラフを分厚いものにしたって
地面と体の間で潰れてしまうと意味がないので
シュラフをダウングレードしてでも
ちゃんとしたマットを持っていくべきだなと
痛感しましたよ。
今までこんなシチュエーションで寝たことないので
まじめに考えてなかったですが、
今回は良い勉強になりました。
Posted by tori-birdtori-bird at 2009年01月15日 11:25
寝床はタープでしたか!マットがまともなものだったとしても寒いでしょう、アドレナリンと言えども。
キャンプ場で正解でしたよ。
Posted by kimatsu at 2009年01月15日 17:32
>kimatsuさん

ウェアを追加で持っていったおかげで、
ぐっすり眠ることができましたよ。
安全のマージンとアドバイスいただけなかったら
と思うと、救われた思いです。

丹沢の熊の格闘のやつじっくり読んでしまいました。
あーあー。
Posted by tori-birdtori-bird at 2009年01月15日 17:50
スゴい状態で寝ましたね。
私には無理っす・・・・

亀吉さんのトコにある新しいマットを買いましょう。そうしましょう。
Posted by dreameggsdreameggs at 2009年01月15日 23:10
高水三山は昔、父親と一緒に日帰りハイクで行ったことがあります。埼玉で育ったのでこの辺の日帰り登山コースにはよく連れて行かれていたんですよ。さすがに冬には行ったことがありませんが。。。余裕を持った工程は心にも余裕が生まれます。あまり疲れすぎると翌日からの工程も遅れてきて、ますます焦る。。。とあまりいいことがないんです。キャンプ場に降りたのは、すごくいい選択だったと思いますよ。熊には十分気をつけてくださいね。
Posted by nekopuu43 at 2009年01月15日 23:31
>王子

ネオエアーですか。ええ、ほしいですよ。
MSRから出るという新作マットも待ち遠しくて。

でも冬はエア系のは息で結露してよくないとか聞いたので、
z-liteにしようかななんて思ってます。
例のbasegearで。
Posted by tori-birdtori-bird at 2009年01月16日 00:01
>nekopuuさん

あそこはいいコースだと思いました。
子ども連れでちょうどいいかもしれないですね。
冬以外なら。

私は自分の体力や経験を考えずどうも無謀な
計画を立てる性分なので、ずいぶんみなさんに
助けられてるなぁと改めて思います。
勇気を持って、あきらめがつくようになりました。
何かやり残したほうが、次にまた来る口実もできるってものですね。
Posted by tori-birdtori-bird at 2009年01月16日 00:06
私もマットはクローズドセルが好きです。パンクのおそれなくがんがん使えますので。岩ごろごろのところで座布団代わりとか。
かさばりだけなんとかなるなら、軽量ですし。
Posted by kimatsukimatsu at 2009年01月16日 09:12
>kimatsuさん

なるほど。パンクのおそれがなければ
耐荷重も気にしなくていいですもんね。
しかしあのかさばりサイズだとザック内に
収納するのは厳しそうです。
すると結局どちらも買っちゃうんですよ。。
Posted by tori-birdtori-bird at 2009年01月16日 10:11
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