夏の北海道ツーリング&登山計画[装備編]

tori-bird

2009年08月21日 01:00

こんにちは。鳥です。

人間の欲望それ自体を悪と見なし、抑圧的な日常こそ人の歩むべき道であると唱えたストア学派。これを禁欲主義と呼び、ストア学派は今で言う「ストイック」の語源ともなっている。しかし、人間は持って生まれた本質として利己的であることから、この禁欲的であることを美徳とする態度に疑問を抱く人々は少なくなかった。そこでこれに対立する思想として古代ヨーロッパに登場したのが、「感覚的な快楽の享受にこそ人間の存在価値がある」と考えたエピクロス学派、すなわち快楽主義である。

当時、この二つの派閥間で大きな論争が巻き起こったとされる。当然ながら、人間の生き方を定義することができるはずもないのだから、どちらが正しくてどちらが悪いと言うことはできない。答えを出すことが目的ではない、論争それ自体に意味があるのだ――事実、現代の思想の祖となる唯物論や功利主義の発展を促したことには大いなる成果を認めることはできるだろう。ただ、この二つの態度を安直に見れば、行き着く先は同じ。禁欲的であれ、快楽的であれ、どちらも「幸福」を得るための手段に過ぎなかったと言えよう。こうして古代ヨーロッパにおける人間の生き方をめぐる論争に終止符が打たれたのだ。

ところが、幾世紀を経た現代に生きる私の耳に、この不毛な議論の声が鳴り止まないのである。
先日お伝えした北海道ツーリングキャンプハイクという全部乗せツアーの出発日が、来週に迫った。現在、旅程に合わせて仕事の山を片付ける佳境に入っているところだが、その問題が頭を悩ませ仕事も手に付かない状態が続いている。旅行にいくのに、旅行のことで混迷を深め、旅行にいけなくなってしまうかもしれない。こんなパラドックスから逃れる術はないのだろうか。

みんな、オラに力を貸してくんろ。

【一切の無駄を省いたULパッケージ】
テント:というか、Sil Tarp/Integral Designs(雨に備えてタープダジャー/GGも?)
シュラフ:というか、サーモライトリアクター/Sea To Summit(と、アルミホイル包み・・・)
バーナー:Ti固形燃料ストーブ/T`s Stove
クッカー:チタンシングルマグ450/SPと蓋
マット:U.L.フィッシュボーンマットII SP/wander-z

【全天候型NULNULパッケージ】
テント:クラウドバースト/Tarp Tent
シュラフ:スパイラルダウンハガー♯4/モンベル
バーナー:ミニトランギア
クッカー:ミニトランギア&メスティン&ケトル
マット:Neo Air/サーマレスト&ヘクサライト

どっちがいいかな??

いちおう、自転車で旭川→稚内を目指すので、パッキングは軽いに越したことはありません。さすがにシュラフなしはありえないですが、料理をあきらめ悪天候ならライダーハウスに逃げ込めばいいので、ULで行こうかなぁとも思ってます。

が、せっかくの北海道旅行、キャンプ場でのんびり過ごしたいじゃないですか。悪天候でも快適装備があればそこそこ楽しめるだろうし。何より、全開にしたクラウドバーストちゃんから大平原や大海原を見渡したい!海の幸を手に入れたらメスティンで炊いたおいしいお米が食べたいじゃない!

でも、後者の場合、「あーなんか自転車こぐとかめんどくね?」となって、キャンプ場で停滞するだけの旅行になりそうな気配もプンプン。「利尻富士、登頂断念!」とかモブログ上げたら非難の嵐ですよ。「登ってもねえだろ!!」って。

無駄を省き、走りに徹し、ストイックに楽しむか。
無理をせず、余裕を持って、NUL浸りに楽しむか。

むーん。悩ましいです。
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