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2009年05月12日

いまるぷさんと愉快な仲間たち。後編。

こんにちは。鳥です。

相変わらず時間軸がクロスしながら仕事に追われる現実との乖離に苦しむ拙ブログだが、記憶を頼りに思い出そうとすればするほど私の心は未だあの櫛形山の山頂に置き忘れたままだということに気付かされる。東京は昨日・今日と夏日を迎え、長袖シャツを着ていようものなら汗だくで自販機のコーラを連打しそうになるが、それなのにあの寒かった山頂で過ごしたひと時ほどにはあたたかい気分になることはできない。ラテン系が陽気なのは暑さのせいだというが、それはあくまでも俗説に過ぎないことも今ならよくわかる。春だというのに気温5℃を下回るあの山頂にいた人々は、暑さ寒さなど関係ないとばかりに、なかば狂気じみた高揚感に始終包まれていたからだ。それもこれも酒の力だ?ああたしかに、酒は酒としてブースターの役目を果たした事実に疑いはない。



いまるぷさんと愉快な仲間たち。後編。
ウーロン茶か麦茶か何かだと思っていた。※画像はいのうえさんから勝手に拝借。

15時を過ぎたあたり。メンバーが一通り集まり、乾杯。参加者は以下の通り。

【5/2~】
nut`sさん
いのうえさん
【5/3~】
いまるぷさん
kimatsuさん
emonさん
じんさん
ラードさん
バドさん
とらさん
IKさん
【5/4~】
茶柱さん
チャイさん
らんどさん
工場長さん
wander-zさん
【5/5~】
トオルさん

もうすでに方々のブログで紹介されているので詳細は省くが、私はいまるぷさんが手に持つ液体の中身がてっきりウーロン茶か麦茶か何かだと思っていた。「酒も飲まずに楽しげに話す人だなァ」始めはそう思っていた。

ところが、「今日ここに来て、事故後初めて正座ができたんですよ!」同じ話題を初めて語ることのように、5回も繰り返したときだったろうか。それとも怪我を忘れて芝の上をごろごろ転げ回っていたときだったろうか。なんかおかしいゾ。気付いた私か誰かが、「そのペットボトルの飲み物は・・・?」と尋ねたのだ。

「トリスですよ。ぐふふ」

不敵な笑みを浮かべながら、グビグビっとそれを飲み干したのである。なるほど、そういうことだったのか。足元がフラフラしていたのも、体がユラユラ揺れていたのも、何をしゃべっているのかよくわからなかったのも、事故の影響でもなんでもなく、ウィスキーの原液をラッパ飲みしていたからだったのだ。ホッとする間もなく、氏はすぐに次のボトルに手を伸ばしていた。

果たして、私がようやくシラフのいまるぷさんに出会えたのは、これから2日後、つまり最終日のことである。



朝は早かった。7時半、起きるとみんな焚き火台を囲んでいた。一部の方だけ昨晩の深酒が祟ってひっくり返ったままだったが、あれだけ羽目を外し、ここで公表できない危険なトークを連発したのだから、無理もない。関係ないが、私は万人ウケするサラダオイルよりも、クセのある脂肪分たっぷりのラードが好みだ。もっとも、摂取が過ぎると胃腸にはきつい。

そう、なんだか朝起きた瞬間から、胃腸がコーラを恋しがっていた。きっと、脂っこいものばかり食べていたからだろう。ビールが飲めない仲間のいのうえさんもおそらく同じ気分に違いない。だから、「コーラ買いにいきませんか?」と尋ね、「いや、それほどでも」とやんわり断られたときは、驚いた。

しかし、私が山頂を下りてまで、わざわざコーラを買いにいくとは思わなかったのだろう。当日帰るバドさんやとらじさんについて「じゃあ、買ってきますよ」と言った段になって初めて、「え、まじ!それならひとつよろしくダス!」ということになった。誤解のないよう、この力関係というか、このやり取りの経過を、しっかりと覚えておいてほしい。

いまるぷさんと愉快な仲間たち。後編。
櫛形山・山頂のまき道。一部、雪が残っていた。

一時間弱。駐車場に到着。バドさんの車に乗せてもらい、最寄りの自販機まで。が、麓の里まで下りても、目当ての自販機がなかなか見つからない。だいぶ下ってきてからあった商店には、「ダイドー」の文字。コカ・コーラではなく、ペプシ・コーラしか売ってないのだ。

「いのうえさん、ペプシだったら激怒すんじゃないかな~」

「でも、これ以上、自販機を探し回ってもらうわけには・・・」

わざわざコーラを買うために付き合ってくれたバドさんにペコペコ頭を下げながら、「ま、ペプシしかないからしょうがない」とあきらめ、再び登山口まで送ってもらった。行きと違い、神社奥にある南尾根からの登り口だ。

取り付いて5分。カゴを前にかけた人が下りてくる。「山菜取りの人かな」とっさにそう思ったが、よく見たらnut`sさんだった。装備が多すぎてザックにパッキングできず、クーラーボックスを首からかけていたようである。「じゃあ、次は涸沢で」と挨拶し、別れた。

自転車で160キロ走った影響か、ふくらはぎと太ももがパンパンで、足が上がらない。拾った棒に体を預け、たいした登りでもないのにヒィヒィ喘ぎながら、しかしザックの中のコーラを揺らすまいと、慎重に足を運ぶ。そろそろつくかな、でもいったん休憩しようかと迷っていると、目の前にほこら小屋が見えてきた。

なんだかんだで往復3時間以上。いくら「コーラに『ペ』の字は認めねえ」が口癖のいのうえさんとて、この道のりを考えれば労いの言葉ひとつぐらいくれるだろう。そもそも、私が買い出しにいく「ついで」に、善意で、いのうえさんの分も買ってくるだけだから、非難される言われはないはずだ。

それでも「謙虚」が信条の私としては、土下座とともに、「この一帯、ダイドーしかありませんでした!すみませんでした!」と謝るつもりでいた。

それなのに、である。

「ペプシは認めないと言っとろうが!買い直してこい!」

である。

ジャイアンすぎて、返す言葉もなかった。



「ドラえもんがいれば、どんな道具を出してもらおうか」いのうえさんへの逆襲プランをあれこれ思案していた夕暮れ時、突如、「ここで御鶏様を焼いていただけると聞いたんですが」と息を弾ますwander-zさんが現れた。聞けば登山口までGaapで登ってきたのだという。しかも、前日は雲取を軽くトレランしてきたのだとか。変態すぎて、もはや直視できなかった。

夜半、工場長に鳳凰三山攻略の秘訣を伝授してもらう。私のような初心者にも、親切に、丁寧にコースのアドバイスをしてくれる、やさしい人だ。ただ、よくよく聞けば、この工場長も常軌を逸した健脚の持ち主。私が「奥多摩の東日原から雲取山頂まで8時間かかったんですけど、行けますかね?」と尋ねたら、「遅い(笑)」の一言。

「コースタイムも切れないのに、UL豚野郎ハイク日記」

にブログ名を変更しようか考えながら、人知れず枕を濡らした。

翌朝、一足早く、kimatsuさんとともに下山。ジムニーから自転車を下ろし、いのうえさんの車に乗せ替え。ここでいまるぷさんに返す予定だった本2冊を渡され、「きちんと読んで、感想文を書くように」との厳命を残し、kimatsuさん改め「マヨ風味のホイル焼き部長」は妻子の待つ岐阜へ旅立った。

小屋の中でヘクサライトを広げ、もたれかかりながら読書。雨が降り出したころ、いまるぷさんご一行が下山し、小屋に飛び込んできた。暗雲垂れ込めたものの、この三日間どうにか天気は持ちこたえたので、私の「暴風雨男」疑惑も晴れたと言えるだろう。

と、そこに、なんとトオルさんがいらっしゃった。数十分間の面会のためだけに、清水から車を走らせてきたそうだ。妻子ありながらこのフットワークの軽さ、いずれ見習いたいものである。

温泉に立ち寄るも、GWの影響で満車。そこで解散となった。いのうえさんの車で、都内まで送ってもらうつもりが、自宅前まで送ってもらえた。いつになくゆっくりと風呂に浸かった。



いまるぷさんと愉快な仲間たち。後編。
じんさん、豚汁ご馳走さまでした。おいしくて何杯もおかわりしてしまいました。

いまるぷさんと愉快な仲間たち。後編。
とらじさん、ピザご馳走さまでした。こんどラーメンおごりますんで。

ああ、他にも触れずにはいられない濃ゆい方々ばかりでしたが、深い感謝の念とともに、今後の交流を通じてお礼に代えさせていただければ幸いです。みなさまどうもありがとうございました。


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この記事へのコメント
コーラにぺの字は認めない、というのは初耳でした。こだわりの職人肌の方ですし、そういう事なら挑戦と取られても無理もないですよ。

本はどうでしたか?
Posted by kimatsu at 2009年05月12日 07:51
ウイスキーに「トリ」の2文字を認めている
ペットボトル男ですお早うございます。
鳥さんのおかげで常念スタイルが全国に轟きました。
いつかは北アでパンカーイとやりたいものです。
今朝はしらふでありますよ。
Posted by いまるぷいまるぷ at 2009年05月12日 09:02
こんにちは。
くさやのヨコでマグロと化していたラードです。

まあその。サケのチカラを借りないと、あの決死のインタヴューなんかできなかったワケで、あの晩、マルキルのボトルに詰めた「二階堂」750ccが空いてしまったのもムベなるかな、であります。
モンダイは、せっかくお聞きした有意義なネタをヨッパらって思い出せない、という(w 

また、どこかでお会いできるコトを、楽しみに。
Posted by ラード at 2009年05月12日 16:47
>kimatsuさん

私なんかコの字よりペの字のほうがクールだと思ってたんですがね。
まぁペだのコだの諍いはやめて、発展的な解決策を考えましょう。
三者歩み寄り、「チキンのコーラ蒸しマヨ添え」などという創作料理に
挑戦してみるのも一興ですな。

本の次の貸し出し先は、あんな記事を書いてる先輩ですかね。
又貸しなので、所有者の了承はいらないですか。
Posted by tori-birdtori-bird at 2009年05月12日 22:55
>いまるぷさん

常念スタイル、その真髄を垣間見ることができ光栄の限りです。
似たような光景をよく駅前で見かけたりするのですが、
常念の威光は新橋の居酒屋あたりにまで轟いているというわけですね。

しかし私がこれだけいじり倒しても大人な対応で軽くかわす
いまるぷさんの度量の広さに改めて深い感銘を受けました。
それに引き換え・・・いや、なんでもないダス。
Posted by tori-birdtori-bird at 2009年05月12日 23:13
>ラードさん

覚えてらっしゃるかわかりませんが、
その節はどうもでした。
しかし真のモンダイは、ラードさんが「何を聞いたか」ではなく、
「何を話したか」にあるように思うのですが。
これ以上、詮索するつもりはないですけれども、
私も中目黒の某バーには近寄らないよう、
固く胸に誓ったことだけはお伝えしておきます。
Posted by tori-birdtori-bird at 2009年05月12日 23:16
ちわっス!!

ああっ!!

枕を、、、涙で。。。

大丈夫ですよ。一泊で鳳凰三山は余裕ですったら。

ペプシコント、、、下山後も続くのですねぇ~~~。

ぷぷ。。。最高っす。
Posted by 工場長 at 2009年05月13日 07:05
鳥さん、こんにちは!

あのですね~うちの隊長・・・・
昔、山に籠もる 時はウイスキーを2LのPETに詰め替えて持参したそうです~
まぁ。隊長にしてみればウイスキーなんて麦茶みたいなものなんでしょう・・・・きっと。
Posted by チャイ at 2009年05月13日 14:23
>工場長

「まぁちょっと手ごたえあるかな」
ぐらいにおっしゃっていた「鋸岳」を検索すると、
「ハーケン」とか「ザイル」とか、耳慣れない言葉が出てきました。
あの場で調子に乗って「次は鋸岳だ!」とか宣言しなくてよかったです。

鳳凰三山は来月あたりでしょうかねー。
余裕みて二泊のスケジュールで考えてます。
またどうかアドバイスください。お手柔らかに!
Posted by tori-birdtori-bird at 2009年05月14日 13:26
>チャイさん

ウィスキーを担いで登る人も、
くさやを担いで登る人も、
まぁ世の中にはいろいろな人がいるんだなァと
私にはとてもよい社会勉強になりました。

これからもくさやを担いでの山行、楽しみにしております。
Posted by tori-birdtori-bird at 2009年05月14日 13:30
toriさん、遅~なコメですみません。
書こうかどうしようか悩んでましたが、やはり事実が歪んで伝わったままだとまずいと思い。。。

南尾根登山道でtoriさんとすれ違ったあと、ほんのすぐのところでした。振り返ると山道を登っていくtoriさんが見えるくらい。

"コカ"コーラのPETボトルが落ちてたんです。中身はまだ入ってました。しかもヒエヒエ。近くの自販機で買ったものとじゃないかと思います。まるでその飲み物を飲んでいるところを隠したいような状況でした。

なぜココにこんなものが、、、

ということは、
 ・自販機は近くにあった
 ・しかもそれはダイドーではなく日本コカだった
 ・でもペプシを入手しているということは、ペプシもわざわざ探してきた

toriさん、あなたはあのネタのために、これ程までの努力をしていたんですね。白鳥の泳ぐ姿は優雅だけれども、その裏にある苦労は人知れずな訳ですね。

toriさんのことをみんなが「いい加減な人だ」と誤解している最近の状況を憂い、書かずにいられませんでした。ウウ、、
Posted by nut's at 2009年05月14日 13:49
>nut`sさん

そうそう、コカコーラじゃブログのネタにならねえし
しょうがねえからバドさんに車走らせて
ペプシ探し回って大変でしたわってバカ!!

私のことを知るみなさんは「きちんとした善良な人」と
わかっているからすぐ冗談と気付くでしょうが、
ここを初めて見た人が誤解するじゃありませんか!!
しかも、きわどい乗り突っ込みまでさせて!!

ははぁーん、わかりましたよ。
いのうえさんに買収されたんですね!!
魂を売ってまで欲しいギアがあったんですね!!
nut`sさんともあろうお方が、モノで釣られるとは。
改めて物欲地獄の恐ろしさを思い知らされました。
Posted by tori-birdtori-bird at 2009年05月14日 21:12
そうだ、羅生門どこに仕舞ったっけな。と
指をくわえたGgreenが、恐る恐るやってきました。
Posted by G greenG green at 2009年05月18日 18:54
>G greenさん

恐ろしいですよ、ここは。
あれ買えこれ買え、あれくれこれくれ、
という餓鬼共の巣窟と化した地獄絵図です。

それはそうと、櫛形山にもお越しになるつもりだったようで。
いずれの機会を楽しみにしております。
Posted by tori-birdtori-bird at 2009年05月19日 00:34
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